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飲酒運転の点数・罰則一覧——運転者・車両提供者・同乗者・自転車を条文で整理

飲酒運転の罰則は、運転した本人だけでなく、車両や酒類を提供した人、頼んで同乗した人にも定められています。点数・罰則・処分の区分を、道路交通法と道路交通法施行令の条文で一覧にします。

取り締まりマップ編集部安全運転支援チーム
公開:2026.10.23約10分で読めます

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「酒酔い運転は35点」「酒気帯びは25点か13点」の文字と、ビールの大ジョッキと車のキーを描いた、マスコットのトラくんを添えたイラスト

飲酒運転の罰則は、「酒酔い」と「酒気帯び」の2つの罪に分かれ、酒気帯びはさらに違反点数が2段階に分かれます。運転した本人のほか、車両を貸した人、お酒を出した人、頼んで同乗した人にも罰則があります。ここでは、それぞれの点数・罰則・処分の区分を、道路交通法と道路交通法施行令の条文で一覧にします。

運転者の点数・罰則・処分

道路交通法65条1項は「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と定めています。罰則は、運転したときの状態によって次のように分かれます。

区分アルコールの状態罰則違反点数前歴がない人の処分
酒酔い運転酒に酔った状態(血液1mLにつき1.0mg以上又は呼気1Lにつき0.5mg以上、その他アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(法117条の2第1項1号)35点取消し・欠格期間3年
酒気帯び運転(0.25以上)呼気1Lにつき0.25mg以上(血液1mLにつき0.5mg以上)3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(法117条の2の2第1項3号)25点取消し・欠格期間2年
酒気帯び運転(0.25未満)呼気1Lにつき0.15mg以上0.25mg未満(血液1mLにつき0.3mg以上0.5mg未満)3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(同上)13点停止

※ 法=道路交通法。違反点数は道路交通法施行令 別表第二、処分の区分は施行令38条5項〜7項と別表第三。

ポイント:酒酔い運転は「特定違反行為」(別表第二 二の表)、酒気帯び運転は「一般違反行為」(一の表)で、処分の基準表も欠格期間の計算も別です。

表の数値の出どころは次のとおりです。

  • 酒気帯び運転の下限は施行令44条の3で、血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラムです。上限は法117条の2の2第1項3号が「血液1ミリリットルにつき1.0ミリグラム未満の範囲内又は呼気1リットルにつき0.5ミリグラム未満の範囲内」と定めています。
  • 25点と13点の境目は、別表第二 備考二2が「酒気帯び運転(0.25以上)」を血液1ミリリットルにつき0.5ミリグラム以上又は呼気1リットルにつき0.25ミリグラム以上と定めていることによります。
  • 酒気帯び運転(0.25未満)で同時にほかの違反をした場合は、13点ではなく14点から19点の区分になります(別表第二 一の表・備考二6〜9)。たとえば速度超過(50以上)等なら19点です。
  • 前歴がない人の処分は別表第三で決まります。一の表では15点以上が取消し・6点から14点までが停止の区分で、25点は第五欄(欠格期間2年=施行令38条6項2号ニ)、13点は第七欄(停止)です。酒酔い運転の35点は二の表の第九欄に当たり、欠格期間は3年です(施行令38条7項1号チ)。停止の日数は政令に定めがありません。

前歴がある人や、ほかの違反と累積した場合は、同じ違反でも区分が重くなります。前歴の数え方は「前歴」とは何か、停止と取消しの基準表は免許停止は何点からと免許取消しと欠格期間で整理しています。

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運転者以外の人の罰則

道路交通法65条2項〜4項は、運転者の周りの人にも禁止を定めています。罰則は、運転者が実際に飲酒運転をした場合に限って科され、重さは運転者が酒酔い運転だったか酒気帯び運転だったかで分かれます。

誰が禁止されていること運転者が酒酔い運転をした場合運転者が酒気帯び運転をした場合
車両を提供した人酒気を帯びていて飲酒運転をするおそれがある人に車両等を提供すること(法65条2項)5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(法117条の2第1項2号)3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(法117条の2の2第1項4号)
酒類を提供した人飲酒運転をするおそれがある人に酒類を提供し、又は飲酒をすすめること(法65条3項)3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(法117条の2の2第1項5号)2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金(法117条の3の2第2号)
同乗した人運転者が酒気を帯びていることを知りながら、自分を運送するよう要求し又は依頼して同乗すること(法65条4項)3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(法117条の2の2第1項6号。運転者が酒に酔った状態にあることを知りながら同乗した場合)2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金(法117条の3の2第3号)

※ 同乗の禁止(法65条4項)からは、トロリーバスや旅客自動車運送事業の用に供する自動車で業務に従事中のものなど、政令で定める自動車が除かれています。

業務で車を使う会社など(自動車の使用者等) も、運転者に飲酒運転を命じたり容認したりすることを禁じられています(法75条1項3号)。酒に酔った状態での運転を命じ又は容認したときは5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(法117条の2第2項1号)、それによって運転者が酒気帯び運転などをしたときは3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金です(法117条の2の2第2項2号)。業務でのアルコールチェックはアルコールチェック義務化で扱っています。

周りの人が免許を持っている場合は、免許の処分の対象にもなり得ます。道路交通法103条1項6号は「重大違反唆し等」をしたときを処分の対象に挙げており、これは運転者を唆して重大違反をさせ、又は運転者の重大違反を助ける行為です(法90条1項5号)。酒酔い運転と、点数が6点以上の一般違反行為(酒気帯び運転を含む)が重大違反に当たります(施行令33条の2の3第4項)。基準は施行令38条5項・6項と別表第四で、次のとおりです。

唆し・助けた運転者の違反処分
酒酔い運転(別表第四 第一号)取消し・欠格期間3年
酒気帯び運転(0.25以上)=25点(同 第二号)取消し・欠格期間2年
酒気帯び運転(0.25未満)=13点(同 第四号)停止

※ 免許の取消歴がある人が特定期間内にした場合は、欠格期間がそれぞれ5年・4年になります(施行令38条6項5号)。

車両の提供や同乗などが「重大違反唆し等」に当たるかどうかは、個々の事情で判断されます。条文が定めているのは「唆して重大違反をさせる」「重大違反を助ける」という行為です。

自転車の飲酒運転

自転車も道路交通法の「車両等」に含まれ、65条1項の禁止が及びます。

  • 酒酔い運転は、自転車でも5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です(法117条の2第1項1号)。この号は車両等の種類を限っていません。
  • 酒気帯び運転は、2024年11月1日から自転車も3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象になりました(法117条の2の2第1項3号。令和6年法律第34号による改正で、それまでの「軽車両を除く。」が「自転車以外の軽車両を除く。」に改められました)。
  • 同じ改正で、自転車を提供した人・酒類を提供した人・同乗した人の酒気帯び運転についての罰則(法117条の2の2第1項4号・117条の3の2第2号・3号)も自転車に及ぶようになりました。

一方、違反点数は付きません。点数の対象になる「一般違反行為」は、自動車又は一般原動機付自転車(自動車等)の運転に関する違反と定められており(施行令33条の2第1項1号)、「酒酔い運転」も自動車等の運転に関し行われたものに限られています(別表第二 備考二129)。

自転車の青切符(反則金)との関係は次節の「よくある誤解」で扱います。自転車の交通ルール全般は自転車の青切符で整理しています。

よくある誤解

「呼気0.15ミリグラム未満なら飲酒運転ではない」 — 道路交通法65条1項は、アルコールの量で禁止を区切っていません。0.15ミリグラムは酒気帯び運転の罰則が付く下限(施行令44条の3)です。また、酒酔い運転は「その他アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」も含むので、数値に届かなくても当たることがあります。

「酒酔い運転かどうかは、数値では決まらない」 — 2026年7月21日から、血液1ミリリットルにつき1.0ミリグラム以上又は呼気1リットルにつき0.5ミリグラム以上のアルコールを保有する状態は「酒に酔った状態」に当たると条文に書かれています(令和8年法律第52号による改正)。改正前の定義は「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」だけでした。改正の経緯は危険運転致死傷罪の数値基準で扱っています。

「飲酒運転も反則金を納めれば済む」 — 道路交通法125条2項2号は、酒に酔った状態で車両等を運転していた人と、施行令44条の3の程度以上にアルコールを保有する状態で車両等(自転車以外の軽車両を除く。)を運転していた人を「反則者」から除いています。自動車でも自転車でも、反則金の手続きではなく刑事手続で扱われます。反則者の範囲は青切符・赤切符・白切符の違いで整理しています。

「お酒をすすめただけで罰せられる」 — 道路交通法65条3項は、酒類を提供することと並んで飲酒をすすめることも禁じています。ただし、罰則の条文(117条の2の2第1項5号・117条の3の2第2号)が対象にしているのは「酒類を提供した者」で、提供を受けた人が実際に飲酒運転をした場合に限られています。禁止されている行為であることに変わりはありません。

取締りとその後の流れ

  • 呼気の検査:警察官は、車両等に乗車し又は乗車しようとしている人が酒気帯び運転をするおそれがあると認められるときは、呼気の検査をすることができます(道路交通法67条3項)。この検査を拒み又は妨げると、3月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金です(同法118条の2)。
  • 刑事処分と行政処分:罰則(刑事処分)と免許の取消し・停止(行政処分)は、別々の手続きで進みます。詳しくは行政処分と刑事処分の違いを参照してください。
  • 処分の前の手続き:免許の取消しや90日以上の停止などをしようとするときは、公安委員会は事前に意見の聴取を行います(同法104条1項)。詳しくは意見の聴取とはで扱っています。
  • 取り直すとき:取消し後に免許を受け直すには、欠格期間が過ぎたあと、受験の前に取消処分者講習を終えている必要があります。取消処分者講習で整理しています。

ほかの違反の点数は交通違反の点数一覧、反則金は交通違反の反則金一覧にまとめています。

飲酒運転の罰則は、運転した人だけでなく、車を貸した人、お酒を出した人、頼んで乗せてもらった人にも及びます。お酒を飲んだら運転しない、飲んだ人に運転させない、を徹底してください。

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よくある質問

道路交通法117条の2第1項1号は、「酒に酔った状態」を、血液1ミリリットルにつき1.0ミリグラム以上又は呼気1リットルにつき0.5ミリグラム以上のアルコールを保有する状態その他アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態と定めています(2026年7月21日から)。この状態で運転すれば酒酔い運転です。酒気帯び運転の罪(117条の2の2第1項3号)は、それより少ない範囲で、施行令44条の3が定める程度(血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラム)以上のアルコールを保有して運転した場合です。

道路交通法65条1項は「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と定めており、アルコールの量で禁止を区切っていません。酒気帯び運転の罰則が付くのが0.15ミリグラム以上からで、酒酔い運転は数値に届かなくても、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態なら当たります。

道路交通法65条4項は、運転者が酒気を帯びていることを知りながら、自分を運送するよう要求し又は依頼して同乗することを禁じています。運転者が酒気帯び運転をした場合は2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金(117条の3の2第3号)、酒に酔った状態にあることを知りながら同乗し運転者が酒酔い運転をした場合は3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(117条の2の2第1項6号)です。

済みません。道路交通法125条2項2号は、酒に酔った状態や、施行令44条の3の程度以上にアルコールを保有する状態で運転していた人を「反則者」から除いています。反則金の手続き(交通反則通告制度)の対象にはならず、刑事手続で扱われます。

走行予定エリアを事前に確認し、「気をつけよう」という意識づけにご活用ください。飲酒検問などの取り締まりを回避する目的のものではありません。

AREA DATA

都道府県別の取り締まりデータ

道路交通法違反の検挙件数(人口千人当たり・2023年度)は都道府県で差があります。全国平均は 36.1件。

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本記事は安全運転の注意喚起を目的とした一般的な情報提供です。取り締まりの回避を勧めるものではありません。最新かつ正確な情報は、警察庁・各都道府県警察などの公式情報をご確認ください。