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違反者講習とは?累積6点でも免停にならない条件・受講期限・手数料を条文で確認

違反者講習は、軽い違反を重ねて累積6点に達した人が、免許停止の処分の代わりに受ける講習です。受けるかどうかで、停止の処分・前歴・点数の扱いが変わります。

取り締まりマップ編集部安全運転支援チーム
公開:2026.10.06約8分で読めます

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「6点でも受ければ免停なし 違反者講習」の文字と、講習の教室を表すホワイトボードと机を描いた、マスコットのトラくんを添えたイラスト

累積点数が6点になると、ふつうは免許停止の基準に達します(免許停止は何点から?)。ただし、軽い違反を重ねて6点になった人には、停止の処分の前に「違反者講習」の通知が届くことがあります。誰が対象で、いつまでに受け、受けるかどうかで何が変わるのかを、道路交通法と同法施行令・施行規則の原文で確認します。

違反者講習は「軽い違反で6点になった人」が停止の代わりに受ける講習

道路交通法102条の2は、免許を受けた人が政令で定める軽微な違反(軽微違反行為)をし、それが政令で定める基準に当たることになった場合、公安委員会の通知を受けた日の翌日から通算1か月を超えるまでに講習を受けなければならないと定めています。この講習(108条の2第1項13号の講習)を、施行規則は「違反者講習」と呼んでいます(施行規則31条の3)。

講習を受けた場合の扱いは、施行令と道路交通法103条で決まっています。

  • 停止の処分を受けない。 違反者講習の対象になる人について、公安委員会は、講習を受けないまま期間が過ぎた後でなければ停止などの処分ができません(道路交通法103条1項ただし書)。
  • 点数が累積から外れる。 通知の理由になった軽微違反行為と、それより前にした軽微違反行為は、その後の累積点数に数えません(施行令33条の2第3項7号)。
  • 前歴にならない。 累積点数が停止の区分に達したことは原則として前歴に数えますが、違反者講習を受けた場合は除かれます(施行令 別表第三 備考一4)。

ポイント:違反者講習の対象になる6点は、期間内に講習を受ければ免許停止にも前歴にもなりません。受けなければ通常どおり停止などの処分の対象です。

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対象になる条件

違反者講習の通知が届くのは、次の5つをすべて満たす人です(施行令37条の8第1項・第2項)。

条件内容根拠
軽い違反であること6点に達した違反が、点数3点以下の一般違反行為(別表第二の一の表)であること施行令37条の8第1項
累積が6点であることその違反を含めた累積点数が6点であること同条2項1号
前歴がないことその違反をした時に、前歴(別表第三)がないこと同項2号
過去3年に停止の基準に達した違反がないこと過去3年以内に、累積点数が停止の基準(その違反の時の前歴が0回なら6点以上、1回なら4点以上、2回以上なら2点以上)に達する別の違反をしていないこと同項3号
過去3年に別表第四・第五の行為がないこと過去3年以内に、重大違反唆し等や道路外での致死傷のうち施行令 別表第四・第五に当たる行為をしていないこと同項4号

「3点以下の一般違反行為」には、たとえば指定場所一時不停止等(2点)や20km/h未満の速度超過(1点)のように、点数の低い違反の多くが当たります。点数の一覧は違反点数一覧表で確認できます。

累積点数の数え方そのもの(過去3年・1年の無違反で区切られる仕組みなど)は違反点数はいつ消える?で扱っています。

通知から受講までの流れ

書面で通知が届く。 公安委員会は、軽微違反行為が基準に当たることになったとき、速やかに違反者講習を行う旨を書面で通知しなければなりません(道路交通法108条の3の2)。通知書は配達証明郵便などで送られます(施行規則38条の4の2第2項)。

通知の翌日から通算1か月を超えるまでに受ける。 期間は通知を受けた日の翌日から数えます(道路交通法102条の2)。次のようなやむを得ない理由がある人は、その事情がある期間を除いて数えます(施行令37条の8第3項・37条の6の5)。

  • 海外旅行をしていること
  • 災害を受けていること
  • 病気にかかり、または負傷していること
  • 法令の規定により身体の自由を拘束されていること
  • 社会の慣習上または業務の遂行上やむを得ない緊急の用務が生じていること
  • そのほか、公安委員会がやむを得ないと認める事情があること

やむを得ない理由があって通知の翌日から1か月となる日を過ぎてから受けるときは、その理由を証する書類を公安委員会に提出します(施行規則38条の4の2第3項)。

講習は6時間。 講習時間は6時間と定められています(施行規則38条13項3号)。内容は、運転者としての資質の向上、運転に必要な適性、道路交通の現状や交通事故の実態などです(同項1号)。方法は2通りあり、受講する人の選択で国家公安委員会規則が定める活動を体験する方法と、それ以外の方法(自動車等や運転シミュレーターの操作による検査に基づく指導などを含む)に分かれます(同項2号)。

手数料は都道府県の条例で決まる。 違反者講習の手数料は、政令で定める額を標準として都道府県が条例で定めます(道路交通法112条1項)。標準になる額は次のとおりです(施行令43条1項の表)。

講習の区分物件費・施設費に対応する額人件費に対応する額合計
自動車等を使用する指導(実車等指導)を含む講習5,150円7,750円12,900円
実車等指導を含まない講習3,800円5,550円9,350円

実際の額や受講の申込み方法は、通知書と住所地の都道府県警察の案内で確認してください。

受けなかった場合

講習を受けずに期間が過ぎると、道路交通法103条1項ただし書の制限が外れ、公安委員会は政令の基準に従って免許の停止などの処分ができるようになります。累積6点・前歴なしは停止の区分(施行令 別表第三 一の表 第七欄)に当たります。

さらに、停止の処分を受けた人が受けると停止の期間が短縮されることがある講習(道路交通法108条の2第1項3号・103条10項)は、期間内に違反者講習を受けなかった人を対象から除いています(108条の2第1項3号の括弧書き)。違反者講習を受けずに停止になった場合、この講習による短縮は使えません。

よくある誤解

「6点になれば誰でも違反者講習で済む」わけではありません。 6点に達した違反が4点以上の違反だった場合や、その時に前歴があった場合は、違反者講習の対象になりません(施行令37条の8)。たとえば酒気帯び運転(呼気1リットルにつき0.25mg未満)は13点で、一度で停止の区分に達します。

「違反者講習は免停になった人が受ける講習」ではありません。 免許停止の処分を受けた人が停止期間の短縮のために受ける講習は、道路交通法108条の2第1項3号の別の講習です。違反者講習(同項13号)は、停止の処分の前に、処分の代わりとして受ける講習です。

「受けても受けなくても同じ」ではありません。 受ければ停止の処分も前歴もつきません。受けなければ停止などの処分の対象になり、前歴にもなり得ます(施行令 別表第三 備考一4)。前歴があると、次に違反したときの処分の基準が厳しくなります(免許の「前歴」とは?)。

「受講すれば点数はすべて0に戻る」とは限りません。 累積点数から外れるのは、通知の理由になった軽微違反行為と、それより前の**軽微違反行為(3点以下)**です(施行令33条の2第3項7号)。たとえば4点の違反の後に2点の違反をして6点になり、違反者講習を受けた場合、4点の違反は軽微違反行為ではないため、同号で累積から外れる違反に含まれていません。

違反者講習と関係する制度

  • 免許停止の基準: 前歴の回数ごとに、何点から停止・取消しになるかは免許停止は何点から?で扱っています。
  • 前歴: 違反者講習を受けた場合は前歴に数えないことを含め、前歴の定義と数え方は免許の「前歴」とは?で確認できます。
  • 意見の聴取: 90日以上の停止や取消しの前には意見の聴取が開かれます(意見の聴取とは?)。

違反者講習は、軽い違反の積み重ねが停止に至る手前の最後の機会です。1つ1つは軽い違反でも、重ねれば処分に近づきます。日ごろから安全運転を心がけてください。

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よくある質問

3点以下の軽い違反(軽微違反行為)で累積点数が6点になり、前歴がないなどの条件を満たす人が受ける講習です。公安委員会から書面で通知が届き、期間内に受ければ免許停止の処分を受けません(道路交通法102条の2・103条1項ただし書・108条の3の2)。

6点に達した違反が3点以下の一般違反行為であること、累積点数が6点であること、その違反の時に前歴がないこと、過去3年以内に停止の基準に達する別の違反や、施行令別表第四・第五に当たる行為をしていないことです(道路交通法施行令37条の8第1項・第2項)。

通知を受けた日の翌日から数えて、通算1か月を超えるまでの間です(道路交通法102条の2)。海外旅行・災害・病気やけが・身体の拘束・緊急の用務など、やむを得ない理由がある期間は数えません(施行令37条の8第3項・37条の6の5)。その場合、1か月を過ぎてから受けるときは理由を証する書類を公安委員会に出します(施行規則38条の4の2第3項)。

額は都道府県の条例で決まります。条例の標準になる額は政令で定められていて、実車やシミュレーターを使う指導を含む講習は1万2,900円、含まない講習は9,350円です(道路交通法112条1項・施行令43条1項)。

講習を受けずに期間が過ぎると、公安委員会は免許の停止などの処分ができるようになります(道路交通法103条1項ただし書)。また、期間内に違反者講習を受けなかった人は、停止の期間を短縮するための講習(108条の2第1項3号)の対象から除かれています。

走行予定エリアを事前に確認し、「気をつけよう」という意識づけにご活用ください。取り締まりを回避する目的のものではありません。

AREA DATA

都道府県別の取り締まりデータ

道路交通法違反の検挙件数(人口千人当たり・2023年度)は都道府県で差があります。全国平均は 36.1件。

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本記事は安全運転の注意喚起を目的とした一般的な情報提供です。取り締まりの回避を勧めるものではありません。最新かつ正確な情報は、警察庁・各都道府県警察などの公式情報をご確認ください。