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車庫証明のステッカー(保管場所標章)は2025年4月1日に廃止——車庫証明と届出はそのまま

車庫証明を受けると交付され、車の後ろのガラスに貼っていた「保管場所標章」は、2025年4月1日に廃止されました。ただし、なくなったのはステッカーだけで、車庫証明(保管場所証明)や軽自動車の届出、保管場所を変えたときの届出は残っています。改正法と警察庁の施行通達で、何が変わり、何が変わらないのかを整理します。

取り締まりマップ編集部安全運転支援チーム
公開:2026.10.22約8分で読めます

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「車庫証明のステッカーは」「2025年4月1日に廃止」の文字と、「保管場所標章」と書かれた丸い車庫証明のステッカーに赤い×印を重ねて描いた、マスコットのトラくんを添えたイラスト

車庫証明(保管場所証明)を受けると、以前は警察署で「保管場所標章」というステッカーが交付され、車の後ろのガラスに貼ることになっていました。保管場所の位置や交付した警察署が書かれた、あのステッカーです。

この保管場所標章は、2025年4月1日に廃止されました。ここでは、自動車の保管場所の確保等に関する法律(以下「車庫法」)の改正法と、警察庁交通局長の施行通達(令和6年11月1日)をもとに、何がなくなり、何が残ったのかを整理します。

2025年4月1日から保管場所標章は交付されない

保管場所標章を定めていた車庫法6条は、「自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律」(令和6年法律第35号)で削除されました。この改正法は2024年5月24日に公布され、施行期日を定める政令(令和6年政令第336号)で施行日が2025年4月1日とされています(施行通達の前文)。

改正法に合わせて、車庫法施行令(令和6年政令第337号)と施行規則(令和6年国家公安委員会規則第17号)も改められ、いずれも2025年4月1日から施行されています。施行規則の改正で、標章の様式・表示の方法・再交付の条文(旧規則6条〜8条)が削られました。

国会に提出された法案の要綱は、改正の中身を「自動車の保管場所の位置等を表示する保管場所標章を廃止すること」と1行で示しています。法案の理由は「国民の利便性の向上及び行政運営の効率化を図るため」です。

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保管場所標章とは何だったか

改正前の車庫法6条は、次のように定めていました(法案の新旧対照表の「現行」欄)。

  • 警察署長は、保管場所証明書を交付したとき、軽自動車の保管場所の届出を受理したときなどに、保有者に保管場所標章を交付しなければならない(1項)。
  • 交付を受けた人は、その標章を自動車に表示しなければならない。買い替えなどで新しい標章を表示するときは、すでに表示されている標章を取り除かなければならない(2項)。
  • 標章がなくなったり、傷んだり、読みにくくなったりしたときは、再交付を求めることができる(3項)。

表示の方法は旧施行規則7条にあり、標章を後面ガラスに、書かれた事項が後ろから見やすいように貼り付けるとされていました。後面ガラスが無いときや、後面ガラスに貼ると後ろから見にくいときは、車体の左側面に貼ります。

警察庁の法案の参考資料によれば、保管場所標章の制度は、駐車環境の深刻な悪化などを背景に平成2年に作られたものです。施行通達は、その目的を2つ挙げています。

  1. 現場の警察官や交通巡視員が、車の保管場所の有無や位置を簡単・迅速に調べられるようにすること。
  2. 保管場所がどの市区町村・どの警察署の管内にあるかを外から見て分かるようにし、保有者に本当の保管場所を確保するよう心理的に動機付けること。

ポイント:法案の参考資料には「保管場所標章の表示義務に罰則規定はなし」と書かれています。標章は貼る義務があったものの、貼らないことに罰則はありませんでした。

なぜ廃止されたのか

施行通達は、廃止の理由を次のように説明しています。

  • 保管場所情報のデータベースが整備され、標章によらなくても、現場の警察官が自動車登録番号等を使って保管場所の位置をより簡単・迅速に照会できるようになった。
  • 標章の制度ができてから30年以上がたち、保管場所を確保しなければならないという意識は十分に定着していると考えられる。
  • 標章を廃止すれば、保管場所証明の手続きをすべてオンラインで完結できるようになり、利便性が上がる。

法案の参考資料は、廃止で期待される効果として、保有者の負担軽減と、都道府県警察の窓口業務の負担軽減を挙げています。電子申請なら保管場所関係の手続きをすべてオンラインで完結でき、標章交付手数料の廃止で経済的な負担も軽くなる、という説明です。施行通達は、都道府県警察に手数料条例などの改正手続を行うよう指示しています(標章の交付手数料の額は都道府県ごとの定めなので、この記事では扱いません)。

車庫証明や届出はそのまま残る

施行通達は「保管場所標章は廃止されるものの、保管場所制度は存続する」とし、都道府県警察に、適切な保管場所を確保しなければならないことを積極的に広報啓発するよう求めています。2025年4月1日以後も、次の手続きは変わりません。

手続き対象根拠
保管場所証明(車庫証明)登録自動車(普通車など)車庫法4条
保管場所の届出軽自動車(届出が必要な地域)車庫法5条
保管場所の位置を変えたときの届出(変えた日から15日以内)登録自動車・軽自動車車庫法7条

※ 対象の区分は警察庁の通達「自動車の保管場所の継続的確保を図るための制度等の運用について」(令和7年12月25日 丁規発第225号)の適用関係の表による。二輪の小型自動車・二輪の軽自動車はそもそも車庫法の「自動車」に含まれない(車庫法2条1号)。

保管場所の位置を変えたときの届出をしなかったり、虚偽の届出をしたりすると、10万円以下の罰金の対象になります(改正後の車庫法17条3項1号)。

改正前は、保管場所の変更の届出を受理したときにも新しい標章が交付され、古い標章を取り除いて貼り替えることになっていました(旧7条2項)。改正でこの項は削られ、届出だけが残っています。

届出の確実な履行のための罰則の整備

施行通達によれば、改正法は罰則の規定も1つ整えています。軽自動車の使用の本拠の位置を、保管場所の届出が不要な地域から必要な地域に移した保有者が届出をしなかった場合などに、法人の代表者や従業者などがその法人などの業務に関して違反したときは、行為者に加えて法人などにも罰金を科す、いわゆる両罰規定が新しく設けられました(改正後の車庫法附則9項)。

通達はその理由を、届出がされたことを外から示していた標章が廃止されるので、届出義務の確実な履行をこれまで以上に図る必要がある、と説明しています。

申請で変わったこと

標章の廃止にあわせて、申請の書き方も少し変わりました。

車を買い替えて、同じ使用の本拠で同じ保管場所を使い続ける場合、保管場所証明の申請では所在図(保管場所の付近の道路や目標となる地物を示した図)の添付を省略できます(施行規則1条3項1号)。改正前は、このとき申請書に前の車に貼ってある保管場所標章の番号を書かなければならないとされていましたが(旧施行規則1条4項)、この項は削られました。

改正前の様式の書類は当分の間、改正後の様式とみなされ、改正前の様式の用紙も当分の間は取り繕って使うことができます(改正規則の附則2条)。

標章が無くなっても、保管場所の確認はある

改正前の車庫法8条は、警察署長が「保管場所標章が表示されていないことその他の理由により」保管場所が確保されていないおそれがあると認めたときに、公安委員会に通知すると定めていました。改正でこの「保管場所標章が表示されていないことその他の理由により」が削られ、保管場所が確保されていないおそれがあると認めたときに通知する、という形になっています。

保管場所を確保していない車の保有者への措置を定めた警察庁の通達(令和7年3月31日 丁規発第62号)は、警察官等がこの通知の手続の対象として認知する場合として、次のようなものを挙げています。

  • 保管場所証明や届出で保管場所とした場所と異なる地域の道路上で、保管場所としての道路の使用の禁止等(車庫法11条)の違反となるような行為が認められる場合
  • ナンバープレートの運輸支局等の表示が他の地域のもので、同じような行為が認められる場合
  • 同じ場所や区域で、放置駐車違反となるような行為が繰り返し認められる場合

公安委員会は、保管場所が確保されていると認められない車に、運行の用に供してはならない旨を命じることができ、その車には「運行禁止標章」が貼り付けられます(車庫法9条)。名前は似ていますが、廃止された保管場所標章とは別のもので、こちらは2025年4月1日以後も残っています。

貼ってあるステッカーの扱い

すでに車に貼ってある保管場所標章をどうするかについて、改正法の新旧対照表、改正後の施行規則、警察庁の施行通達を確認した範囲では、定めは見当たりませんでした。2025年4月1日以後は、新しく標章が交付されることも、買い替えや保管場所の変更で古い標章を取り除いて貼り替えることもなくなっています。

走る人にとって意味すること

なくなったのはステッカーだけで、車を道路に置きっぱなしにせず、道路以外の場所に保管場所を確保する義務はそのままです。引っ越しや駐車場の契約変更で保管場所が変わったら、変えた日から15日以内に届け出ましょう。

路上での駐車は、ほかの車や歩行者、緊急自動車の通行の妨げにもなります。保管場所を確保して車を停め、交通ルールを守って安全運転を心がけましょう。

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よくある質問

2025年4月1日からです。保管場所標章について定めていた自動車の保管場所の確保等に関する法律6条は、令和6年法律第35号(2024年5月24日公布)で削除されました。施行日は施行期日を定める政令(令和6年政令第336号)で2025年4月1日とされています。

要らなくなっていません。警察庁の施行通達は「保管場所標章は廃止されるものの、保管場所制度は存続する」としています。登録自動車の保管場所証明(法4条)、軽自動車の保管場所の届出(法5条)、保管場所の位置を変えたときの届出(法7条)は、2025年4月1日以後も必要です。

改正法の新旧対照表、改正後の施行規則(令和6年国家公安委員会規則第17号)、警察庁の施行通達を確認した範囲では、すでに貼ってある標章の扱いを定めた規定は見当たりませんでした。旧法でも標章の表示義務には罰則が無かったと、警察庁の法案の参考資料に書かれています。

無くなっていません。保管場所の位置を変えたときは、変えた日から15日以内に、変更後の保管場所を管轄する警察署長に届け出る必要があります(法7条)。届出をしなかったり虚偽の届出をしたりすると、10万円以下の罰金の対象です(法17条3項1号)。改正で変わったのは、届出のあとに新しい標章が交付されなくなったことです。

警察庁の施行通達は、保管場所情報のデータベースが整備され、現場の警察官が自動車登録番号等を使って保管場所の位置を照会できるようになっていることを挙げています。保管場所を確保していない車の保有者への措置を定めた警察庁の通達(令和7年3月31日 丁規発第62号)も、届け出た保管場所と異なる地域の道路上に車を置いている場合などを、措置の手続の対象として挙げています。

走行予定エリアを事前に確認し、速度が出やすい地点や歩行者の多い場所を「気をつけよう」という意識づけにご活用ください。取り締まりの回避を目的としたものではありません。

AREA DATA

都道府県別の取り締まりデータ

道路交通法違反の検挙件数(人口千人当たり・2023年度)は都道府県で差があります。全国平均は 36.1件。

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本記事は安全運転の注意喚起を目的とした一般的な情報提供です。取り締まりの回避を勧めるものではありません。最新かつ正確な情報は、警察庁・各都道府県警察などの公式情報をご確認ください。