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サポートカー限定免許とは?自分で申請して付ける条件・運転できる車・限定外を運転したときの扱いを条文で確認

サポートカー限定免許は、免許を受けている人が自分から申し出て、運転できる車を衝突被害軽減ブレーキなどを備えた普通自動車に限る条件を付ける制度です。どんな車なら運転でき、誰がどこへ申請し、限定の外の車を運転するとどうなるのかを、道路交通法と同法施行令・施行規則の原文と警察庁の案内で確認します。

取り締まりマップ編集部安全運転支援チーム
公開:2026.10.15約8分で読めます

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「運転できる普通車は」「サポートカーだけ」の文字と、前のバンパーから前方へレーダーの電波を表す白い弧を出す赤い乗用車を描いた、マスコットのトラくんを添えたイラスト

運転を続けたいけれど、ブレーキの踏み遅れやペダルの踏み間違いが心配になってきた――。そのときの選択肢として、警察庁が案内しているのが「サポートカー限定免許」です。免許を返納するのではなく、運転できる車を安全運転支援装置の付いた車に限って運転を続ける制度です。どんな車なら運転でき、どう申請し、限定の外の車を運転するとどうなるのかを、道路交通法と同法施行令・施行規則の原文で確認します。

サポートカー限定免許は「自分で申請して付ける条件」

免許の条件には、公安委員会が身体の状態や運転の技能に応じて付けるもの(道路交通法91条)のほかに、免許を受けた人が自分から申請して付けるものがあります。91条の2第1項は、免許を受けた人が住所地の公安委員会に対し、交通事故を防止し、または交通事故による被害を軽減することに資する条件として内閣府令で定めるものを付けるよう申請できると定めています。

その内閣府令の条件が、施行規則18条の6第1項の「普通免許により運転することができる普通自動車の種類を」一定の普通自動車に「限定する条件」です。この一定の普通自動車を、施行規則は免許証に使う略語として「サポートカー」と呼んでいます(施行規則 別表第二)。サポートカー限定免許は、普通免許にこの条件が付いた免許のことです。

条件が付くと、公安委員会は免許証にその条件を記載します(93条2項)。

警察庁「高齢運転者対策の概要(令和8年版)」は、この制度を令和4年(2022年)に導入されたものとし、趣旨を「運転に不安を覚える高齢運転者等に対し、自主返納だけでなく、より安全な自動車に限って運転を継続するという中間的な選択肢を設けるもの」と説明しています。

ポイント:サポートカー限定免許は、免許を受けた人が自分で申請して、運転できる普通自動車をサポートカーに限る条件を普通免許に付ける制度です。

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運転できる車(サポートカー)の要件

サポートカーは、次のどちらかに当たる普通自動車です(施行規則18条の6第1項)。

区分要件根拠
性能認定を受けた車衝突被害軽減制動制御装置(衝突被害軽減ブレーキ)と、ペダル踏み間違い急発進抑制装置(障害物検知機能付きを含む)の性能について、国土交通大臣の「先進安全技術の性能認定実施要領」3条の認定が行われた普通自動車。AT車でない車(MT車)は衝突被害軽減ブレーキの認定だけでよい施行規則18条の6第1項1号
保安基準に適合する車乗車定員10人未満の普通自動車で、前方の障害物との衝突による被害を軽減するためにブレーキを作動させる装置が、道路運送車両法第3章とこれに基づく命令の規定に適合するもの同項2号

警察庁の案内(「サポートカー限定免許について」)は、さらに次の点を示しています。

  • 後付けの装置は対象になりません。
  • 対象の車かどうかは、自動車検査証の車台番号(車体番号)と、警察庁が公表しているメーカー別の対象車両リストを照らし合わせて確認できます。リストは随時更新されます。

申請できる人と手続き

申請先は住所地を管轄する公安委員会です(道路交通法91条の2第1項)。申請するときは、免許証(免許の情報が記録されたマイナンバーカードを持っている場合はそのカードも)を提示し、運転免許条件申請書を提出します(施行規則18条の6第2項)。警察庁によると、免許証の更新の申請と併せて申請することもできます。

条件を付けられるのは普通免許だけです(施行規則18条の6第1項)。申請があっても、次の場合には条件は付けられません(施行令33条の6第1項)。

  • 上位の免許を受けていて、その免許には条件を付けずに、下位の免許にだけ条件の付与を申請したとき(1号。たとえば中型免許を受けている人が普通免許の部分にだけ申請する場合)
  • そのほか、ほかの免許を受けていることなどの事情で、条件を付けても運転できる自動車の種類などが実質的に変わらないとき(2号)

警察庁は、中型(8トン限定)免許や第二種免許など普通免許の上位の免許を受けている人は、申請による免許の一部取消しで普通免許を受けたうえで条件を付けられると案内しています。申請による取消しのときは、取り消された場合には他の種類の免許を受けたい旨を併せて申し出ることができます(道路交通法104条の4第1項)。

サポートカー以外の車を運転したら

サポートカー限定免許で、サポートカーに当たらない普通自動車を運転すると、公安委員会が91条の2第2項の規定で付けた条件に違反して運転したことになります。これは施行令の「免許条件違反」です(施行令 別表第二 備考二の63)。

項目内容根拠
違反点数2点施行令 別表第二
反則金(普通車)7,000円施行令 別表第六
罰則3月以下の拘禁刑又は5万円以下の罰金道路交通法119条1項20号

※ 「拘禁刑」は2025年6月に懲役・禁錮を一本化した刑です。反則金を納付すれば、その違反について公訴は提起されません(道路交通法128条2項)。

免許条件違反は、AT限定免許でMT車を運転した場合と同じ違反名です。無免許運転ではありませんが、違反点数は付きます。

条件を外すとき

サポートカー限定の条件を外したいときは、条件の変更を申請します(道路交通法91条の2第1項)。公安委員会は、必要があると認めるときは、その変更が適当かどうかの審査を行うことができ(同条3項)、審査の結果、変更が道路における危険を防止し交通の安全を図る上で適当でないと認められるときは、変更は行われません(施行令33条の6第1項3号)。

警察庁は、条件の解除には公安委員会の審査が必要で、指定自動車教習所で限定解除のための教習を受けた場合は運転技能の審査が免除されると案内しています。

手数料標準額根拠
審査手数料1,350円(公安委員会が提供する自動車を使う場合は3,100円)道路交通法112条1項6号・施行令43条1項

※ 標準額は施行令43条1項の表の「物件費及び施設費に対応する額」(650円。提供車使用は2,250円)と「人件費に対応する額」(700円。提供車使用は850円)の合計です。実際の額は都道府県の条例で決まるので(道路交通法112条1項)、住所地の都道府県警察の案内で確認してください。

よくある誤解

「高齢者しか申請できない」わけではありません。 道路交通法91条の2第1項は申請できる人を「免許を受けた者」としていて、年齢の要件は書かれていません。警察庁の説明も「高齢運転者等」です。ただし、条件を付けられるのは普通免許だけです。

「踏み間違い防止装置を後から付ければ運転できる」わけではありません。 施行規則18条の6第1項の要件は、性能認定を受けた装置や保安基準に適合する装置を備えた普通自動車であることで、警察庁は後付けの装置は対象にならないと案内しています。

「サポートカーなら事故を起こさない」わけではありません。 警察庁は、サポートカーの安全運転支援システムには、一定以上の速度では適切に作動しない場合があるなどの限界があり、自動運行装置とは異なり、運転者が絶えず周囲の状況を確認しながら必要な運転操作を行うことを前提とした技術だと注意を促しています。

「申請すれば必ず条件が付く」とは限りません。 中型免許などの上位の免許を持ったまま普通免許の部分にだけ申請しても、運転できる車の範囲は実質的に変わらないため、条件は付けられません(施行令33条の6第1項1号・2号)。

関係する制度

  • ペダル踏み間違い時加速抑制装置: 新車への装備の義務化の流れはペダル踏み間違い時加速抑制装置の義務化で解説しています。
  • 運転技能検査の見直し: 警察庁の有識者検討会の報告書は、検査の結果に応じてサポートカー限定免許を与えることを論点に挙げています(運転技能検査の見直し)。
  • 自主返納: 運転をやめる場合は、申請による免許の取消し(道路交通法104条の4)を受けることができます。警察庁はサポートカー限定免許を、この自主返納と運転の継続の間の選択肢と位置付けています。

運転支援装置は、運転者の注意を代わりに引き受けるものではありません。サポートカーに乗るときも、周囲の確認と速度を控えめにした運転を心がけてください。

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よくある質問

免許を受けている人が住所地の公安委員会に申請して、普通免許で運転できる普通自動車をサポートカー(衝突被害軽減ブレーキなどの安全運転支援装置を備えた一定の普通自動車)に限る条件を付けてもらう制度です(道路交通法91条の2第1項・施行規則18条の6第1項)。警察庁は、運転に不安を覚える高齢運転者等に、自主返納だけでなく、より安全な自動車に限って運転を続けるという中間的な選択肢を設けるものと説明しています。

道路交通法91条の2第1項は申請できる人を「免許を受けた者」としていて、年齢の要件は書かれていません。ただし、条件を付けられるのは普通免許だけです(施行規則18条の6第1項)。

警察庁は、後付けの装置は対象にならないと案内しています。サポートカーに当たるのは、施行規則18条の6第1項1号・2号の要件を満たす普通自動車で、対象の車かどうかは自動車検査証の車台番号と警察庁が公表しているメーカー別の対象車両リストを照らし合わせて確認できます。

公安委員会が付けた条件に違反して運転したことになり、免許条件違反に当たります(道路交通法施行令 別表第二 備考二)。違反点数は2点、普通車の反則金は7,000円です。罰則は3月以下の拘禁刑又は5万円以下の罰金です(道路交通法119条1項20号)。

できます。条件の変更を申請し、公安委員会の審査を受けます(道路交通法91条の2第1項・第3項)。警察庁によると、指定自動車教習所で限定解除のための教習を受けた場合は、運転技能の審査が免除されます。審査手数料の標準額は1,350円(公安委員会が提供する自動車を使う場合は3,100円)で、実際の額は都道府県の条例で決まります(施行令43条1項・道路交通法112条1項)。

走行予定エリアを事前に確認し、「気をつけよう」という意識づけにご活用ください。取り締まりを回避する目的のものではありません。

AREA DATA

都道府県別の取り締まりデータ

道路交通法違反の検挙件数(人口千人当たり・2023年度)は都道府県で差があります。全国平均は 36.1件。

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本記事は安全運転の注意喚起を目的とした一般的な情報提供です。取り締まりの回避を勧めるものではありません。最新かつ正確な情報は、警察庁・各都道府県警察などの公式情報をご確認ください。