飲酒運転は、重大な事故に直結しやすい違反です。アルコールは少量でも判断力や反応を鈍らせるとされ、「これくらいなら大丈夫」という思い込みが危険につながります。ここでは酒気帯び運転と酒酔い運転の区分、呼気アルコール濃度の基準、違反点数・罰則の目安、そして運転者以外にも及ぶ責任までを整理します。
酒気帯び運転と酒酔い運転とは
飲酒運転の罰則は、「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」の2つに分かれています。酒気帯び運転は、呼気1リットルにつき0.15mg以上(血液1ミリリットルにつき0.3mg以上)のアルコールを身体に保有する状態で運転することです(道路交通法117条の2の2第1項3号・道路交通法施行令44条の3)。酒酔い運転は「酒に酔った状態」で運転することで、こちらのほうが重く扱われます(同法117条の2第1項1号)。
「酒に酔った状態」は、2026年7月21日から次の2つを含むと条文に書かれています(令和8年法律第52号による改正)。それまでの条文は「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」とだけ定めていました。
| 区分 | 条文が定める状態 | 根拠 |
|---|---|---|
| 酒気帯び運転 | 呼気1リットルにつき0.15mg以上0.5mg未満(血液1ミリリットルにつき0.3mg以上1.0mg未満) | 法117条の2の2第1項3号・施行令44条の3 |
| 酒酔い運転(数値) | 呼気1リットルにつき0.5mg以上、または血液1ミリリットルにつき1.0mg以上 | 法117条の2第1項1号 |
| 酒酔い運転(状態) | その他アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態 | 法117条の2第1項1号 |
ポイント:呼気1リットルにつき0.5mg以上なら、運転の様子にかかわらず「酒に酔った状態」に当たります。0.5mg未満でも、アルコールの影響で正常な運転ができないおそれがある状態なら酒酔い運転です。いずれにしても「飲んだら運転しない」が基本です。
取り締まりの方式
飲酒運転の取り締まりには、検問(飲酒検問)や通常の交通取り締まりのなかで行われるものがあります。呼気検査などによってアルコールの有無や濃度が確認されることがあります。
なお、本サイトの取り締まりマップは「気をつけよう」という意識づけのための情報提供であり、飲酒検問などの取り締まりを回避することを目的としたものではありません。飲酒運転は理由を問わず避けるべき行為です。
違反点数・罰則の目安
酒気帯び運転・酒酔い運転に対する違反点数と罰則の目安は次のとおりです。行政処分(違反点数・免許の取消しなど)と刑事罰(拘禁刑・罰金)の双方が定められています。
※ 点数・罰則は目安の一般情報です。違反の態様や前歴、最新の法令により異なります。「拘禁刑」は2025年6月に懲役・禁錮を一本化した刑です。詳細は必ず警察庁・各都道府県警察などの公式情報をご確認ください。
運転者以外の人の罰則や自転車の扱いを含む一覧は飲酒運転の点数・罰則一覧にまとめています。ほかの違反の反則金や点数は、交通違反の反則金一覧と交通違反の点数一覧にまとめています。
運転者以外にも及ぶ責任
飲酒運転で責任を問われることがあるのは、運転した本人だけではありません。道路交通法65条2項〜4項は周囲の人の行為も禁じていて、罰則は運転者が実際に飲酒運転をした場合に科されます。
酒気を帯びていて飲酒運転をするおそれがある人に車両を提供することは禁止されています(法65条2項)。提供を受けた人が飲酒運転をすると、運転者と同じ重さの罰則の対象になります(法117条の2第1項2号・117条の2の2第1項4号)。
飲酒運転をするおそれがある人に酒類を提供すること、飲酒をすすめることは禁止されています(法65条3項)。罰則の対象として定められているのは酒類を提供した人で、提供を受けた人が飲酒運転をした場合に限られます(法117条の2の2第1項5号・117条の3の2第2号)。
運転者が酒気を帯びていると知りながら、自分を運送するよう要求し又は依頼して同乗することは禁止されています(法65条4項)。運転者が飲酒運転をすると罰則の対象になります(法117条の2の2第1項6号・117条の3の2第3号)。
注意点
飲酒運転を防ぐうえで見落とされがちなのが、前夜のお酒が翌朝まで残っているケースです。アルコールが体から抜ける速さには個人差があり、しっかり睡眠をとっても基準を超えるアルコールが残っていることがあります。翌朝に運転予定があるときは、前夜の飲酒量と時間に注意してください。「少しだけ」「もう抜けたはず」という自己判断は避け、飲酒後は運転しないことを徹底しましょう。
見かけた取り締まりを共有して、みんなの注意喚起に。
よくある質問
酒気帯び運転は、呼気1リットルにつき0.15mg以上(血液1ミリリットルにつき0.3mg以上)のアルコールを身体に保有する状態で運転することです(道路交通法117条の2の2第1項3号・施行令44条の3)。酒酔い運転は「酒に酔った状態」での運転で、2026年7月21日からは、呼気1リットルにつき0.5mg以上(血液1ミリリットルにつき1.0mg以上)のアルコールを保有する状態と、その他アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態の両方がこれに当たります(同法117条の2第1項1号)。酒酔い運転のほうが重く扱われます。(本記事は注意喚起を目的とした一般情報です)
基本は「飲んだら運転しない」です。少量でも体質や体調によってアルコールの影響は異なり、基準を超えれば酒気帯び運転として扱われることがあります。飲酒後は運転を控えるのが安全です。
あります。アルコールが体から抜ける速さには個人差があり、就寝しても翌朝まで残ることがあります。翌朝に運転予定があるときは、前夜の飲酒量と時間に十分注意してください。
あります。道路交通法65条は、飲酒運転をするおそれがある人に車両を提供すること、酒類を提供し又は飲酒をすすめること、運転者が酒気を帯びていると知りながら自分を運送するよう要求・依頼して同乗することを禁じています。このうち罰則があるのは、車両を提供した人、酒類を提供した人、要求・依頼して同乗した人で、運転者が実際に飲酒運転をした場合に限られます(117条の2・117条の2の2・117条の3の2)。飲酒をすすめることは禁止されていますが、罰則の対象として定められているのは酒類を提供した人です。周囲の人も「運転させない」意識が大切です。
走行予定エリアを事前に確認し、「気をつけよう」という意識づけにご活用ください。飲酒検問などの取り締まりを回避する目的のものではありません。
都道府県別の取り締まりデータ
道路交通法違反の検挙件数(人口千人当たり・2023年度)は都道府県で差があります。全国平均は 36.1件。
47都道府県のランキングを見る本記事は安全運転の注意喚起を目的とした一般的な情報提供です。取り締まりの回避を勧めるものではありません。最新かつ正確な情報は、警察庁・各都道府県警察などの公式情報をご確認ください。