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外免切替の厳格化とは?2025年10月から変わった住民票・知識・技能の確認

外国の運転免許を日本の免許に切り替える「外免切替」は、2025年10月1日から確認が厳格化されました。何が法令(道路交通法施行規則)の改正で変わり、何が警察庁の運用(要領)で変わったのかは別の話です。この記事では、警察庁が各都道府県警察に宛てた通達、国家公安委員会告示、意見募集の結果、そして警察庁の手続案内ページの原文にあたって、変更点と手続の前提条件を整理します。

取り締まりマップ編集部安全運転支援チーム
公開:2026.07.19更新:2026.09.22約13分で読めます

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外国の運転免許から日本の運転免許への切替手続を、書類と矢印で中立的に表した、マスコットのトラくんを添えたイラスト

外国の運転免許を日本の免許に切り替える手続を「外免切替」といいます。2025年10月1日から、この手続の確認が厳格化されました。ここでは、警察庁が各都道府県警察に宛てた通達(令和7年9月11日 丁運発第528号)、国家公安委員会告示、意見募集の結果、警察庁の「外国免許等関係事務取扱い要領」、そして警察庁の手続案内ページの原文にあたって、何がどう変わったのかを整理します。

「書類の改正」と「確認の見直し」は別の話

2025年10月1日に重なった変更は、根拠が2つに分かれます。この区別を押さえておくと、どこまでが法令で決まっていて、どこからが警察庁の運用なのかが読み取れます。

変更根拠公布・発出施行・運用
免許手続の住所確認の厳格化(提出・提示する書類の見直し)道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令(令和7年内閣府令第81号)と国家公安委員会告示第35号2025年9月11日2025年10月1日
知識確認・技能確認の見直し警察庁「外国免許等関係事務取扱い要領」(令和7年9月11日 丙運発第49号の別添。2026年1月8日 丙運発第59号で実技実施方法を改正)2025年9月11日(改正版は2026年1月8日)2025年10月1日(警視庁の案内による。改正版は2026年4月1日から運用)

施行規則の改正(内閣府令第81号)が変えたのは「住所確認」だけです。改正の根拠条項は道路交通法89条1項(免許の申請)・94条3項(記載事項の変更届出)・101条8項(更新)・105条の2第5項(運転経歴証明書)・114条の7(内閣府令への委任)で、いずれも手続に関する規定です。知識確認の問題数や技能確認の基準は施行規則には書かれておらず、警察庁が都道府県警察に示す要領で定められています。

ポイント:意見募集の結果でも、警察庁は知識確認の問題数や技能確認の方法に関する意見を「改正案に対する直接の御意見ではありませんが」と整理しています。施行規則の改正と、知識・技能の確認方法の見直しは、制度上は別の枠組みです。

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施行規則の改正で変わった書類(住所確認の厳格化)

道路交通法施行規則17条2項は、免許申請書に添付・提示する書類を定めています。改正後の条文と、警察庁の通達(丁運発第528号)の別紙をもとに、申請者の区分ごとに整理します。

新規の免許申請(外免切替を含む)

申請者の区分添付・提示する書類(改正後)根拠
住民基本台帳法の適用を受ける人(日本国籍)本籍が記載された住民票の写し施行規則17条2項1号
住民基本台帳法の適用を受ける外国籍の人「特定事項」(在留資格・在留期間など、外国人住民の住民票に記載することとされている事項)が記載された住民票の写し施行規則17条2項1号
国外転出者(日本国籍で住民票が除票されている人)戸籍謄本等と、住所を確かめるに足りる書類施行規則17条2項1号括弧書き
住民基本台帳法の適用を受けない人外務省発行の身分証明書、または国家公安委員会告示第35号で定める書類(提示)に加えて、公の機関が発行した住所を確かめるに足りる書類(添付)。本人確認書類は旅券に限る施行規則17条2項3号・9号ロ

外免切替は道路交通法97条の2第3項による「試験の一部免除」を受けた免許申請なので、この表の書類がそのまま必要になります。警察庁の通達は、仮免許の申請もこの改正の対象に含まれることを明記しています。

改正前の17条2項3号は、住民基本台帳法の適用を受けない人の書類を「旅券等」としていました。改正後は、身分を証明する書類と住所を確かめる書類を分けて求める形に変わっています。

「短期滞在」では申請できなくなった

国家公安委員会告示第35号(令和7年9月11日)は、施行規則17条2項3号イ(2)の「権限のある機関が発行する身分を証明する書類」を、次の4種類に限定しています。

  1. 入管法別表第一の一の表の「外交」または「公用」の在留資格が表示されている上陸許可の証印をされた書類
  2. 在留資格認定証明書
  3. 日本国領事官等の査証を受け、在留資格認定証明書の交付を受けることができる在留資格が表示されている上陸許可の証印をされた書類
  4. 日米地位協定9条3項(a)に掲げる身分証明書

警察庁の通達(丁運発第528号 別紙1(2)エ)は、この4種類が「例示ではなく限定列挙である」としたうえで、在留資格認定証明書は「短期滞在」と「永住者」には発行されないため、在留資格が短期滞在の人は「新規の免許申請時に提示又は添付することができる書類がなく免許申請に当たっての形式的な要件を欠くこととなる」と説明しています。永住者は住民基本台帳法の適用を受けるので、特定事項が記載された住民票の写しで申請します。

ポイント:「住民票が無いと切り替えられない」という説明が見られますが、条文の構造はもう少し細かく、住民票の対象外の人でも外交・公用の在留資格や在留資格認定証明書があれば申請できます。申請できなくなったのは、告示の4種類のいずれにも当たらない滞在形態、典型的には「短期滞在」の在留資格です。

更新・住所変更・併記でも在留カード等が要る

改正は新規申請だけではありません。通達の別紙は、既に免許を持っている外国籍の人についても「在留資格の喪失等により、既に住基法の適用を受けない者となり、生活の本拠たる住所を有していない可能性がある」ことから、手続のたびに住所を再確認する趣旨だと説明しています。

手続外国籍の人に新たに求められる書類根拠
免許証の更新免許証に加えて在留カード等(在留カード、特別永住者証明書、または特定事項が記載された住民票の写し)の提示施行規則29条2項
住所変更の届出在留カード等の提示施行規則20条2項1号
併記(別の種類の免許を追加で受ける申請)マイナ免許証を提示しないときは、特定事項が記載された住民票の写しの添付施行規則17条4項ただし書

マイナ免許証(免許情報記録個人番号カード)を持っている人は例外です。通達は、個人番号カードは住民基本台帳法の適用を受けない人には交付されず返納義務もあることから、「個人番号カードを有する者は、住基法の適用を受け、住所を有しているといえる」として、マイナ免許証を提示した人には原則として追加書類を求めないとしています。マイナ免許証の仕組みはマイナ免許証の記事で整理しています。

通達はまた、施行直後に有効期間の末日が迫っている外国籍の人が必要書類を用意できず更新を受けられない事態を想定し、更新連絡書への記載やウェブサイトでの広報を求めています。在留カードが更新中で手元にない場合は、特定事項が記載された住民票の写しの提示でも足りると教示するよう配意することも書かれています。

知識確認・技能確認はどう変わったか(警察庁の要領)

外免切替で試験の一部を免除するには、公安委員会が「運転することに支障がないこと」を確認する必要があります(道路交通法97条の2第3項)。確認の方法は施行令34条の4第1項で、「法令で定める道路の交通の方法その他の自動車等の運転について必要な知識」または「運転に関する経歴」に関する質問と、「運転に関する実技」と定められています。

この質問と実技の具体的なやり方を定めているのが、警察庁の「外国免許等関係事務取扱い要領」です。2026年4月1日から運用されている版(令和8年1月8日 丙運発第59号の別添)は、確認の手順を次のように書いています。

段階内容基準
1. 経歴に関する質問日本の免許を受けていたことがあるか等、運転に関する経歴を質問する—
2. 知識に関する質問制限時間30分以内に、文章形式の質問を50問行う50問中45問以上正解で実技へ。45問未満は試験の一部免除を行わない
3. 運転に関する実技別添「実技実施方法」により実技をさせる。技能試験官が立ち会う100ポイント中70ポイント以上で技能試験・学科試験を免除。70ポイント未満は一部免除を行わない

要領は、知識の質問について「免許申請者が我が国において安全に自動車等を運転するために必要な知識があるかを確認する重要な手続」として、学科試験室のような受験者だけが入室できる場所で着席させて行い、申請窓口のカウンターや待合場所のベンチでは行わないことなど、実施場所の管理も求めています。

警視庁の案内ページ(「令和7年10月1日施行・改正道路交通法施行規則について」)は、2025年10月1日より前の知識確認が10問中7問以上正解で合格だったこと、イラスト問題が廃止されたこと、技能確認に横断歩道の通過等の課題が追加されたことを説明しています。改正前の基準は警察庁の要領の現行版には載っていないため、ここでは警視庁の説明として紹介するにとどめます。

質問や実技が免除される場合

要領には、知識の質問と実技の両方を行わずに試験を免除できる特例があります。日本の免許を以前受けていた人がその免許を再度受けようとする場合、警察庁交通局運転免許課長が別途連絡する外国・地域の免許を持つ人、在日米軍許可証を持つ人、警察庁が別途連絡する国際自動車競技に参加する人が挙げられています。また、既に日本の免許を持っている人が別の種類の免許を外免切替で申請する場合は、知識の質問を免除できるとしています。

どの国・地域が「別途連絡する外国等」に当たるかは、要領本文には書かれていません。

実技で基準に達しなかったときの再申請

要領は、実技が70ポイント未満で試験の一部免除を受けられなかった人が再度申請する場合、前回の知識の質問を行った日から6か月間は、経歴の質問の後に知識の質問を省略して実技から行えるとしています。他の都道府県に転居した場合にも適用でき、基準を満たした事実を書面で交付するとされています。

また、実技は申請者が持つ外国免許で運転できる最大の車両に合わせて一律に行うのではなく、申請者が下位の免許やオートマチック限定などの条件つき免許を希望する場合には、その免許に係る実技を行うとしています。

外免切替の前提条件

警察庁の案内ページ「外国の運転免許をお持ちの方」は、手続の前提を次のように説明しています(2026年9月22日時点)。

取得後3か月以上の滞在

外国等の免許を受けた後、その国・地域に通算して3か月以上滞在していたことが条件です(施行令34条の4第2項)。出入国の証印のある旅券など、滞在期間を証明する資料が必要とされています。

本人による申請

代理による申請は認められていません。申請先は、日本での住所地を管轄する都道府県警察の運転免許センター等です。

翻訳文の作成者は限定

外国免許証の日本語翻訳文は、免許証の発給機関や在日大使館・領事館、国家公安委員会が相当と認めた者・指定した法人(案内ページでは台湾日本関係協会・ドイツ自動車連盟・JAF・ジップラス・訪日運転者支援協会)が作成したものに限られます(施行令39条の5)。外国の法定翻訳家は含まれないと明記されています。

案内ページが挙げる申請時の書類は、申請書(病気の症状等についての質問票を含む)、申請前6か月以内に撮影した写真、本籍(外国籍の人は特定事項)記載の住民票の写し、本人確認書類、外国免許証(国際運転免許証は不可)、その翻訳文、取得後3か月以上の滞在が確認できる旅券等、手数料の8点です。住民基本台帳法の適用を受けない人については「法令で定める例外的な場合を除き原則として運転免許の申請はできません」と書かれており、これは前述の告示第35号の限定列挙と対応しています。

意見募集には681件——警察庁の考え方

この施行規則改正は、2025年7月11日から8月9日まで意見募集(パブリックコメント)が行われました。警察庁が2025年9月に公表した結果によれば、寄せられた意見は681件(意見提出フォーム667件、電子メール13件、郵送1件)で、意見を踏まえた案の修正はありませんでした。

結果には、免許制度の信頼性を高めるうえで重要だとする賛成意見のほか、日本で新規に免許を取得した外国籍の人が更新時に住民票がないと更新できないのは不公平だとする意見、施行を前倒しすべきとする意見などが紹介されています。これに対する警察庁の考え方は次のとおりです。

今回の改正は、免許関係手続における住所確認を厳格化するため、提出又は提示する書類を見直すものであり、外国人の方については、日本を出国し、住所を有さなくなることがあることから、免許証更新時等においても、在留カード等の提示を求めることになります。他方で、日本に住所を有している方については、国籍を問わず、免許の申請や免許証の更新が可能なことに変わりはありません。

施行期日については、手続を受ける人への周知と都道府県警察の準備期間が必要だとして、原案どおり2025年10月1日とされました。

切替をせずに運転できる免許証と期間

外免切替をしなくても、日本で運転できる場合があります。道路交通法107条の2は、ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証、または政令で定める国・地域の外国免許証(政令で定める者が作成した日本語の翻訳文が添付されているものに限る)を持つ人は、日本に上陸した日から1年間、その免許証で運転できる自動車等を運転できると定めています。

警察庁の案内ページによれば、翻訳文つきの外国免許証で運転できる対象は、スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、モナコ、台湾の6か国・地域です。運転できる期間は上陸日から1年間または免許証の有効期間のいずれか短い期間で、住民基本台帳に記録されている人が出国して3か月未満で再入国した場合、その再入国の日は起算日になりません(107条の2の括弧書き)。

この期間を超えて日本で運転を続けるには、外免切替か、通常の運転免許試験による免許の取得が必要になります。

反対に、日本の免許を持つ人が海外で運転したいときに交付を受ける国外運転免許証は、国外運転免許証の記事で扱っています。

制度の詳細は公式情報で

外免切替の手続は、必要書類や確認の内容が細かく定められており、申請者の在留資格や免許を取得した国・地域によっても異なります。この記事は制度の変更点を一次資料に沿って整理したものですので、実際に手続を検討する場合は、警察庁の案内ページと、お住まいの都道府県警察の公式情報で最新の詳細をご確認ください。

日本の道路を安全に通行するためのルールは、免許をどの国で取得したかにかかわらず、日本の道路で運転するすべての人に共通して求められるものです。知識確認が50問中45問以上、実技が70ポイント以上という基準は、日本で新規に免許を取得する人と同じ交通ルールの理解を確かめるためのものです。切替の手続を終えた後も、標識の意味や交差点での通行方法、歩行者の保護といった日本の交通ルールを確かめながら、安全運転を心がけてください。

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よくある質問

外国の行政機関が発行した運転免許を持つ人が、運転免許試験の一部免除を受けて日本の運転免許を取得する手続です。道路交通法97条の2第3項が根拠で、公安委員会が運転に支障がないことを確認したうえで、技能試験と学科試験が免除されます。確認の方法は施行令34条の4第1項で「知識・経歴に関する質問」と「運転に関する実技」と定められています。

2つの変更が同じ日に重なっています。1つは道路交通法施行規則の改正(令和7年内閣府令第81号)による書類の見直しで、外国籍の人は新規申請・併記・更新・住所変更のときに在留資格や在留期間が分かる書類(特定事項が記載された住民票の写し、在留カード等)が必要になりました。もう1つは警察庁の要領による知識確認・技能確認の見直しで、知識の質問は50問中45問以上の正解、実技は100ポイント中70ポイント以上が基準です。

切り替えられません。住民基本台帳法の適用を受けない人が新規の免許申請で提示できる身分証明書類は、外務省発行の身分証明書と国家公安委員会告示第35号に列挙された4種類に限られます。警察庁の通達は、在留資格が「短期滞在」の人には該当する書類がなく「免許申請に当たっての形式的な要件を欠く」と説明しています。

警察庁の「外国免許等関係事務取扱い要領」(2026年4月1日から運用の版)は、制限時間30分以内に文章形式の質問を50問行い、45問以上正解した人に実技をさせると定めています。45問未満の場合は試験の一部免除を行いません。警視庁の案内では、2025年10月1日より前は10問中7問以上の正解が基準だったと説明されています。

実技の結果が100ポイント中70ポイント未満だった場合は試験の一部免除を受けられず、通常の運転免許試験を受けるか、再度申請することになります。要領は、再申請の場合、前回の知識の質問を行った日から6か月間は知識の質問を省略して実技から行えるとしています。

外国の免許を受けた後、その国・地域に通算して3か月以上滞在していたことが条件です(道路交通法施行令34条の4第2項)。警察庁の案内では、出入国の証印のある旅券など滞在期間を証明する資料の提出が求められています。

できます。警察庁は意見募集の結果で「日本に住所を有している方については、国籍を問わず、免許の申請や免許証の更新が可能なことに変わりはありません」と説明しています。変わったのは、住所と在留資格・在留期間を確認するための提出・提示書類です。

走行予定エリアを事前に確認し、注意したい地点を「気をつけよう」という意識づけにご活用ください。取り締まりの回避を目的としたものではありません。

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都道府県別の取り締まりデータ

道路交通法違反の検挙件数(人口千人当たり・2023年度)は都道府県で差があります。全国平均は 36.1件。

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本記事は安全運転の注意喚起を目的とした一般的な情報提供です。取り締まりの回避を勧めるものではありません。最新かつ正確な情報は、警察庁・各都道府県警察などの公式情報をご確認ください。